忍者ブログ
LO/ST CO/LO/RSの創作S/S+ラクガキブログ。 白騎士コンビを贔屓ぎみですが主人公最愛・オールキャラと言い切ります!
[19] [18] [17] [16] [15] [14] [13] [12] [11] [10] [9]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

<ブリタニア軍人編>特派ルートスザクED設定です。
スザク+主人公。最後はユーフェミアのターンです。

私は1期を観ていないのですが、ちらっと見た彼女の髪型が気になって×2仕方なかったのです(おもわず違う髪型にしちゃいたくなるという意味で)。

でもLCをプレイしてからは、ユフィはかわいいなぁとおもいました。中身がかわいいから、頭にドアノブカバーが付いていても無問題!←ユフィファンの皆さんごめんなさいorz

それにしてもLC特派ルートのスザクは、私から見ると主人公を好きすぎなんですよね…。

スザクにとって主人公は、戻りたくても戻れない時の中で出会った、自分の写し鏡のような…同時にすれ違ってしまったルルーシュを彷彿させるような何故だか放っておけずに惹き付けられる存在で。
主人公は、孤独だったスザクの心を清濁共に受け入れ理解してくれる唯一の人なんじゃないかな…と。
そして記憶が戻ってからは、主人公はシンプルにスザクを最優先事項にしている気がしました。
どうすることが最善で正しいのかではなく、どうすればスザクを守ることができるのかで判断をしている(←軽く妄想入ってます)。

スザクの守りたいものはユフィと日本という国であり、唯一自分自身の為に手を伸ばして望んだものが、心の還る場所である主人公なのかなとおもいました。

余談ですが、PSPアッシュフォード学園編2回目のプレイで、お見合いルート→妨害する→ミレイさんと学園祭廻りだったにも関わらずスザクEDだったという謎。買い物も一緒に行ってないのに!
特派スザクルートクリア直後だったので、ディスクがスザクのラヴに侵蝕されているのかも…と、ちょっとだけ本気でおもいました(昔ゲーマーだった時も感じましたが、ゲームソフトってたまに魂宿ってるんじゃないのとおもう瞬間があるのです)。

そして親衛隊ルートでは、接触を避けているにも関わらずユフィにべったりされていた主人公…。
会ってもないのに騎士候補→学園祭も一緒、でもEDはコーネリア。
どうやらユフィも主人公大好きのようです(笑)。

そんな2人に愛されまくっている主人公に改めてキュンキュンした私です(末期)。


昨日まで空を覆いつくしていた雨雲は海の彼方へと流れ去り、今日は梅雨の合間−−−久しぶりに青空が広がる気持ちのよい朝をこの国は迎えていた。その清々しい空気に背を押されるように、いつもよりも少し早く執務室へとユーフェミアが向かうと、更に早くに登庁していたスザクが部屋に控えていた。

朝の挨拶よりも前に、スザクはその場に跪き言った。

「殿下、申し訳ありません。自分は生涯独身を貫き、この身が動かなくなるその時まで白の騎士として、殿下とこの特区日本をお守りします。自分は騎士として生き、そして騎士として死にたいのです。どうかその栄誉を自分に授けてください」

「−−−スザク、それがあなたのお返事ですか?」

「イエス、ユアハイネス」

真直ぐに自分を見返す彼の瞳には、一点の曇りも迷いもない。こんな目で見つめられたら、もう何も言うことなんてできない。
ユーフェミアは心の中で溜息をつき、でも唇には微笑みを浮かべて言った。

「スザク、今日のあなたの予定はどうなっていますか?」

何事もなかったかのように訊ねられたスザクは一瞬固まってしまった。

「えっ……と。本日は、午前10時40分に本国より戻るロイド伯爵と開発中の新型汎用KMFの出迎え、午後12時半からはその機体の騎乗テストが入っています」

「では、それが終わったら皆さんをこちらにお招きしてお茶会をしませんか?実はシュナイゼル兄様にお願いしていたブリタニアの紅茶と焼菓子を、セシルさんに預かってきてもらっているのです。久しぶりに特派の皆さんともお話ししたいですし…」

硬かったスザクの表情に、ぱっと笑顔が戻った。

「はい、楽しみにしています!あ…もうそろそろ…行かなくちゃ。では、行ってきます」

2人の時は友人のように接してほしい。その言葉をおもい出してくれたようで、立ち上がるとぎこちないながらも片手を上げてスザクは執務室を出ていく。

「行ってらっしゃい!」

そう言ってひらひらと手を振り見送った背中を、ユーフェミアは眩しそうに見つめた。
同時に、甘く少し苦い感情が胸にチクリと棘を刺す。

−−−あなたを私の騎士にしなければよかった。

それは、誰にも言えないユーフェミアのジレンマだった。


スザクを守りたくて、スザクに側に居てほしくて。
彼を専任騎士にすることでその二つの望みを叶えたつもりだった。

その忠誠は疑う余地などなく、この世の誰よりも信頼できる人。そして私を心から大切にしてくれる人。

だけど私は欲張りだから−−−不安になってしまった。
スザクが側に居てくれるのは私の騎士だからであって、彼の本心や望みではないのかもしれない。
あなたと私を繋ぐものは、契約や主従ではなく愛情であってほしいのに。

だから電話でシュナイゼル兄様に「ユフィもいつ結婚してもおかしくない年齢になった。私も君に相応しい御仁探しを気にかけよう」なんて言われてしまって−−−おもわず電話を切った後、お茶を飲んでいたスザクにプロポーズしてほしいと言ってしまった。

主が、自分の騎士に命じることじゃないぐらいわかっていたけれど。
皇位継承権を手放しても、私がブリタニアの第3皇女であることは変わらないことも−−−だから自分の意思ではどうにもならないことがあることも。

それでもあなたに、イエスって言ってほしかった。イエスユアハイネスじゃなくて、ただのイエス。
肯定してほしかった。私のおもいは一方通行じゃないって、証明してほしかった。
たとえそれが言葉だけで叶わないものだとしても−−−あなたさえ頷いてくれたら全てを変えられる気さえしていた。

だけど言葉を告げた後の、スザクの顔を見たときに全部わかってしまった。
日本人であるあなたから、ブリタニアの皇女が奪うものの意味を。あなたの心の中にある塞がれることのない傷から溢れた悲しみが、私の大好きな翠の瞳を曇らせてしまうことを。

私の「大好き」というおもいだけでは、その痛みも傷も決して消せないのだと。

でも、一晩経ったらあなたからはその曇りが消えていた。
生涯独身で騎士として生きると誓ったあなたの瞳に、ほんの少しの迷いもないのはさみしいけれど−−−−−−大好きな優しい瞳で私を真っ直ぐに見つめてくれるだけで、側にいてくれるだけでもう充分幸せだから。

だからあなたがくれた騎士の誓いを胸に、私も精一杯生きよう。この国を、あなたとあなたの愛する人たちの手に取り戻すことができるまで、私は私にできることをしよう。

それが私の心からの誓い。たった一つ許された、あなたへの愛情表現。

スザク、ごめんなさい。
そして……ありがとう。

「さあ、スザクが戻ってくるまでにこれを片付けちゃいましょう!」

ユーフェミアはそう明るくひとりごちると、午後の楽しいひとときの為に手元の分厚い企画書へと視線を落としたのだった。

(終)
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
忍者ブログ [PR]