LO/ST CO/LO/RSの創作S/S+ラクガキブログ。
白騎士コンビを贔屓ぎみですが主人公最愛・オールキャラと言い切ります!
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<ブリタニア軍人編>特派ルートスザクED後、スザク→主人公な小話です。
個人的に、スザクは自分が幸せになることを己に禁じているように感じるのですが(ゲームとR2観た限り)、無自覚に主人公にどんどん依存していくスザクが可愛くて×2仕方ないです。
実はR2を観ていてスザクとナナリーが苦手だったのですが、ロスカラをプレイしてからはこの2人が好きすぎて困っています。可愛い、かわいいです!
そして主人公大好きです!!
よろしかったら「続きを読む」からお入り下さい。
また最後になりましたが拍手ボタンを押してくださった皆様本当にありがとうございました!励みになります。ランスロットマニアさんもありがとう!w
個人的に、スザクは自分が幸せになることを己に禁じているように感じるのですが(ゲームとR2観た限り)、無自覚に主人公にどんどん依存していくスザクが可愛くて×2仕方ないです。
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僕のこころが、誰かを求めることなんて永遠に許されないことなのに。
あの日。特区日本の式典の日。
まるで夢から醒めたようにぼんやりとしたユフィを抱き起こして、彼女が無傷だったことにほっとしたのはつかの間。
薔薇のような美しいそのドレスの裾に、わずかに散っていた血痕に気付いた。
これは、誰の血だ?
五感をフルに働かせる。でも、僕自身も頭のどこかに霞がかかっているようで現状が把握できない。
するとゼロの叫び声が聞こえた。誰かを必死に呼ぶ声が。
あのゼロが?
人間を、部下や仲間ですらチェスのコマのように扱う彼の、変声器越しでも隠すことのできない焦燥にようやく首を回してみれば、血溜まりの中に倒れた誰かを抱き起こすゼロの姿が見えた。
ゼロの背中に隠れたそのブリタニア軍服の人物が誰なのか、僕にはわからなかった。
でも途端に胸にせりあがってきたどうしようもないほどの不安と、ユフィの口からこぼれた彼の名に、僕はそれが彼だということを確信した。
あれだけの出血では、どう考えても致命傷に近い負傷だ。
会場一杯に広がる観衆のざわめきすら突然聞こえなくなり、目の前がすうっと暗くなった。
僕の前から彼が居なくなる。
それは何度目かに味わう絶望だった。
真夜中からやけに静かだったから、雪が降るかもという予感はあった。
僕は専任騎士に与えられた政庁の敷地の離れにある寄宿舎で、こうして降り始めたばかりの雪を眺めている。
雪が好きだ。
たとえわずかな間でも、地上にあるすべてのものを等しく覆うその純白。
溶ける時にはいっそぐちゃぐちゃとして汚いぐらいなのに、最後は何もなかったように元の世界に戻して消えていく。
僕もこんな風に生きることができればいいのに。
式典の日から早半月が過ぎていた。
あの後どうやって立ち回っていたのか、ほとんど記憶がない。
彼がゼロと一緒に担架で会場を後にするのを見たのが、唯一まともな記憶だった。
少々の混乱はあったものの、騒ぎを聞き付け駆け付けてくれたナイトオブラウンズのエニアグラム卿のフォローもあり、どうにか式典は成功をおさめたのだがーーー
今だ集中治療室で眠り続ける彼をおもい、僕はぎゅっと拳を握りしめた。
僕は、君のことを全部は知らない。
僕も、君にすべてを話していたわけじゃない。
だけど、僕には君が必要なんだ。
ずっと1人だとおもっていた。
だから誰かを守りたくて、誰のことも失いたくなかった。
でも、君が僕を、ユフィを、僕の夢を守ってくれてやっと気がついたんだ。
本当はずっとずっと、誰かを求めていた自分のおもいに。
許されなくてもいい。
ぐちゃぐちゃでかっこ悪くてみっともない僕だけど、せめてこのおもいだけが綺麗な雪になって君のそばに降り積もることができたらいいのに。
そして、君が目覚めるまでに溶けてなくなればいいのに。
「この雪…積もるかな」
僕の言葉は白い息の泡になって、夜明け前の闇へと消えていった。
(終)
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