LO/ST CO/LO/RSの創作S/S+ラクガキブログ。
白騎士コンビを贔屓ぎみですが主人公最愛・オールキャラと言い切ります!
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※注意※
自分の限界を越えて甘い話なので修正を試みましたがナナリーと主人公の甘さに負けました。
ラブラブでスゥィートなライナナが苦手な方は閲覧を避けて下さい。
上記注意書きOKな方は、続きを読むからお入りください。
ノーマルルート・ルルーシュED後/主人公×ナナリ−です。
ロ/ス/カ/ラ/ア/ン/ソ/ロ様に書かせていただいたSSと同じ設定で書いていますので、主人公の名前は「ライ」です。
書いておいて今更ですが、自分の赤面メーターが振り切れたらひそっと下げますのでorz
脳内妄想ですが、主人公はナナリーと一緒だとすごいリードしそうな気がします。
そしてブリタニア人はハグとキスは親愛の行為として結構さらっとやっているイメージです。
また最後になりましたが拍手ボタンを押して下さった皆様本当にありがとうございました。とても励みになります。オオカミ少年にならないように、連休が終わるまでには小話を追加したいとおもいます!
頬に、髪に、唇に。
止まることなく降り注ぐ温かくてくすぐったい感触−−−
さっきから自分の心臓の音だけしか聴こえない。
まるでトクントクンと鳴っているように。
「ナナリ−が悪いんだ」
そう言ったきり、私の大切な人は黙ってキスの雨を振らせている。
「どうしてですか?」
と言いたいのに、口を開こうとするたびに優しく唇でふさがれてしまうから、私は呼吸をすることだけで精一杯で−−−
どうしてこんなことになってしまったのかを、途切れそうになる意識の中で一生懸命考えます。
『頬に髪に唇に』
今朝、咲世子さんがアッシュフォード学園の桜並木が満開になったことを教えてくれました。
短い春休みでも、ほとんどの学生は本国に帰国したりバケーションを楽しむ為に租界から離れていきます。
今この学園はとても閑散としていて、ちょっぴり物さびしい雰囲気でした。
お兄様は相変わらず外出されていて、咲世子さんは買い出しに行くことになって。
でも咲世子さんが出かける時間になると、入れ代わりにライさんがお部屋に来てくれました。
お茶を飲んで、折り紙をして、他愛のない言葉を交わすたびに、胸がじわりと温かくなるのがわかりました。
さっきまでの何となくさみしいと感じていた気持ちもあっという間にどこかに消えてしまいました。
ああ…傾いてきた陽射しの温かさを頬に感じた頃、私が言った言葉がきっかけだったのかもしれません。
「今日は、アッシュフォードの桜が満開だそうです。私には桜を見ることは出来ませんが、よかったら一緒に並木道をお散歩していただけませんか?あ、その、ライさんに車椅子を押していただかないといけないのですが…」
「……ナナリ−」
いつもより少し低いライさんの声に名前を呼ばれてハッとしました。
私がそうやって何か遠慮したりすることをライさんはすごく嫌がるのです。
それにライさんは、お兄様が決めた私の騎士なのです。
でも知っているのは、お兄様と、咲世子さんと、C.C.さんと、ライさんと私だけ。
『君のそばに居ることができる理由をあのルルーシュがくれたんだよ』
そういって耳元で囁いてくださったときの、いつもよりずっと子どもっぽくて弾んだ声を私はきっと忘れません。
でも…本当はライさんは私の大切な人。
とてもとても大切な−−−
ふいにライさんの大きな手のひらに両頬を挟まれて、私の心臓は大きく跳ねました。
「ナナリー」
ようやく解放された唇から、私は言葉を選んで答えます。
「あの……ごめんなさい。私、ライさんには遠慮しないって約束したのに…」
息がかかるほどすぐ近くから声がしました。
「君が…悲しそうな顔をしたから。
僕じゃ君を笑顔にできないのかとおもったらとても辛くなった」
「そんなこと…ないです!私は、ライさんが居てくれるだけで、その…」
すると、突然ライさんは私のほっぺたを摘んでにゅっと引っ張りました!
「きゃっ!ラ、ライさん…!」
くすっと笑う気配、それにさっきよりずっと近くで唇に吐息を感じて。
「ねえナナリー。君には笑顔でいてほしい。
だからいつだって…君を悲しませるすべてから、僕が君を守るよ」
軽く唇を掠めて、頬、瞼、そして髪へと触れていく優しいキス。
それはまるで、まだ目にすることのできない舞い散る桜の花びらの感触にもおもえて。
そう口にすれば、ライさんは私のことを抱き上げるとそっと耳元で囁きました。
「そうだよ、僕はナナリーだけの桜なんだから」
ライさんはどこか冗談めいた口調で、そのまま私のおでこに口づけを落しました。
「さあ、一緒にアッシュフォードの桜を見に行こう」
その甘い声にドキドキを通り越して痛い胸に息を止めてしまった私は、ただ頷くだけで精一杯でした。
ああもう本当に……ライさんには適いません。
大好きで、大切で、どうしたらいいかわからないです。
でもいつか……。
まだ自分からは恥ずかしくてできませんが………。
その頬に、髪に、唇に。
私からもあなたに口付けを贈りたい。
できることならこの目にあなたの姿と満開の桜を映しながら−−−
再び落ちてきたやわらかい温もりに、私は今の精一杯でほんの少しだけ自分の唇を押しあてたのでした。
(終)
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